ノーネクタイにおすすめのシャツ 襟型4選&知っておきたい基本マナー
近年、ビジネススタイルのカジュアル化が進み、「ネクタイをしなくても良い」とされる場面が増えました。しかし、ただネクタイを外しただけでは、かっこいいとは程遠いスタイルになってしまいます。ここではワイシャツメーカーの山喜が、ノーネクタイに関する一般的なマナーと、ノーネクタイに向いているシャツについてご紹介します。
- ノーネクタイとは何か?
- ノーネクタイの基本的マナー
- ノーネクタイを避けたほうがよい場面
- ノーネクタイにおすすめな襟の種類&コーディネート
- ノーネクタイに合う、色や柄の選び方
- ノーネクタイが物足りなく感じたら
- まとめ
1. ノーネクタイとは何か?
「ノーネクタイ」とは、その名の通り「ネクタイをしないスタイル」のこと。ネクタイはしめず、ワイシャツの一番上のボタンを外します。
現在のように、ビジネスシーンでノーネクタイが広まり始めたのは2005年にさかのぼります。当時「夏の軽装により冷房電力の節約をする」ことを目的に、環境省主導で「クールビズ」キャンペーンが行われました。これにより官公庁から一般企業までノーネクタイスタイルが推進され、夏のビジネススタイルの軽装化が一般的になったのです。
その後テレワークの広まりなどにより、ビジネスシーンでの服装は更にカジュアル化が進み、特に夏場は多くの会社でノーネクタイスタイルが浸透しています。まずはノーネクタイスタイルについて、改めて注意すべきポイントをまとめました。
2.ノーネクタイの基本的マナー
ノーネクタイスタイルをすることの多い夏は汗が気になるシーズン。そのためインナー(下着)は欠かせないアイテムですが、ノーネクタイスタイルをする際には特に気を付けたいことがあります。
それは「色」と「襟の開き」。ジャケットを脱ぐことが多い夏は、なるべく目立たない色のインナーを着るようにしましょう。派手な色やロゴ入りのTシャツは絶対にNO!できたらベージュなど透けにくい色のものがおすすめです。またノーネクタイの時は襟の第一ボタンを開けることになります。その時にシャツの襟元からインナーが見えないよう、インナーの襟は開きの大きいものにしてください。VネックやUネックなら、シャツから見えてしまうことはほぼ無いでしょう。
またビジネスの場面では、襟のボタンを開けていいのは1つまで!2つ以上は開け過ぎで品のない装いになりますので注意してください。
また、ノーネクタイの時には「襟の汚れ」にも注意!第一ボタンを開けて着用するので、襟の内側の汚れが目につきやすくなってしまいます。いつも以上に襟の汚れをしっかり落とし、清潔感を保ちましょう。襟の裏に濃い色柄の布が付いているものは、汚れが目立ちにくいのでお勧めです。
3.ノーネクタイを避けたほうがよい場面
広く社会に受け入れられるようになってきたノーネクタイのスタイルですが、避けたほうがいい場面もやはりあります。
大切なお客様に会う時や、重要な商談、結婚式や葬儀、入学式や卒業式などフォーマルな行事のときには、ノーネクタイは避けましょう。正式な服装は、相手への礼儀であると同時に、自分の品位を保つもの。場面に合わせて服装を使い分けることが重要です。
4.ノーネクタイにおすすめな襟の種類&コーディネート
シャツにはたくさんの襟の形があります。ノーネクタイスタイルをするにはどのシャツを選べばいいのか、わからない方も多いかと思います。 ここからは「ノーネクタイスタイルに合う襟」と、そのコーディネート例を4種類ご紹介します。ぜひ参考にしてください。
4-1.誰もが認める大定番「ボタンダウンカラー」
ノーネクタイスタイルに最も気軽に取り入れられているのがボタンダウンカラー(ボタンダウン)。「ノーネクタイ用」といえば「ボタンダウンシャツ」と言っても過言ではありません。
ボタンダウンカラーは襟先をボタンでシャツ本体に固定するデザインが特徴で、カジュアルからビジネスカジュアルまで幅広く対応できます。襟が立った状態で固定されるため、襟元が崩れずだらしなく見えません。
ボタンダウンはトラッドなカジュアルスタイルにびったりです。スーツに合わせてもいいですし、ジャケット+チノパンと合わせることで、リラックス感がありながらも、多少フォーマルな印象も作ることができます。
4-2.簡単&きちんと「スナップダウンカラー」
スナップダウンカラーは、ボタンダウンの襟のボタン部分がスナップボタンになっている襟のことです。
襟のボタンが外から見えないため、普通のボタンダウンよりカジュアル度が低く、きちんと見えるのが特徴。ボタンダウン同様、襟が立った状態できちんと固定されるため、ノーネクタイに最適です。またスナップボタンは襟ボタンの取り外しが簡単なため、ネクタイを付けたり外したりする機会の多い人にもおすすめです。
スナップダウンシャツは、ドレッシーなスタイルにピッタリです。スーツに合わせても違和感がなく、コンパクトですっきりとした襟元を楽しめます。
4-3.上品でさりげない「カッタウェイカラー(ホリゾンタルカラー)」
カッタウェイカラー(ホリゾンタルカラー)は、その名の通り襟先がカットされており、水平線のように左右の襟の角度が平ら(約180°)なシャツのこと。第一ボタンを外した時の角度が広く、首回りがすっきりと見えます。また襟が小さめで軽いので重みで潰れにくく、キリっとした襟をキープできます。
カッタウェイはネクタイをしめてもスタイリッシュ。襟の開きに合わせて、ネクタイの結び目は少し大きめにするのがポイントです。
カッタウェイカラーにはシンプルで上品な装いが似合います。すっきりとした麻のシャツにチノパンを合わせ、少しリラックスしたスタイルもおすすめ。
4-4.涼しさ抜群「バンドカラー(スタンドカラー)」
バンドカラーシャツは、スタンドカラーシャツとも呼ばれ、襟の羽根(折り返し)部分がないタイプのシャツです。近年一般的になってきた襟型で、ビジネスカジュアルからカジュアルまで幅広く使われます。おしゃれ度が高く、首元から風が入りやすくて涼しいのが特徴です。
バンドカラーシャツは、少しリラックスしたコーディネートをするときに丁度いいでしょう。きれいめなパンツやジャケットと合わせればビジネスカジュアルとして着られますし、デニムと合わせれば普段着としても活躍します。
5.ノーネクタイに合う、色や柄の選び方
ノーネクタイスタイルの際の、シャツの色柄選びのポイントを解説します。
基本的にはネクタイをする時と変わらず、好みや状況に合わせてシャツを選べばよいのですが、ネクタイが無い分、シャツの色や柄がコーディネート全体の印象に大きく影響します。
ノーネクタイでも出来るだけ「カッチリとした着こなし」をしたい場合やスーツに合わせる場合は、なるべくシンプルな白シャツや薄いブルー無地のシャツを選ぶといいでしょう。ベーシックな色柄を選ぶことで、誠実な印象やきちんと感をキープできます。
ジャケット+パンツスタイルといういわゆる「ジャケパンスタイル」に合わせるなら、ストライプやチェックで少しカジュアルさをプラスすると相性がいいでしょう。
「遊び心やリラックス感」をプラスしたいなら、ピンクやラベンダーなど柔らかめの色や、色数の多いチェック柄などがおすすめです。
6.ノーネクタイが物足りなく感じたら
ネクタイがないことで襟元が寂しかったり物足りなく感じるときは、ネクタイ以外のポイントをプラスするといいでしょう。
おすすめは、襟の裏に別柄の生地が貼り付けてあるシャツや、クレリックという襟が白い生地で作ってあるシャツ。襟の色柄がアクセントになって目を引きます。また、ジャケットにチーフを入れるのも大人っぽくて素敵です。
7.まとめ
ノーネクタイは、今や一般的なビジネススタイルのひとつです。ただ一般的であるからこそ、ポイントを知っているか知らないかで、周りから見た印象は大きく異なります。
今回ご紹介した基本的なマナーやおすすめの襟型、コーディネートを参考にして、ぜひあなたに最適なノーネクタイスタイルを見つけてください。