もう臭わない!シャツの正しい部屋干し方法を知って、梅雨も快適に
じめじめとした梅雨の季節。雨で洗濯物が外に干せない日が続きますが「部屋干しは嫌なニオイが気になるからちょっと・・・」という方も多いのではないでしょうか。ここでは、部屋干しのニオイ問題を回避する方法と、部屋干しに向いているワイシャツについて詳しく解説します。
1.部屋干しのメリット
部屋干しは避けられがちですが、意外とたくさんのメリットがあります。ここでは部屋干しの4つのメリットをご紹介します。
1-1.天気に関係なく干せる
部屋干しの最大のメリットは、天気に関係なく衣類を干せることです。天気が悪いと洗濯物がどんどん溜まってしまいますよね。汚れたり湿った状態のままの服を置きっぱなしにすると、その時点で菌が繁殖してしまい、不快なニオイが発生することがあります。また時間がたつと皮脂汚れが酸化して落ちにくくなることも。つまり、汚れた衣服は溜めずに、なるべく早く洗うのがベストなのです。なかなか晴れない時期は、上手に部屋干しをして、早めに汚れを落とすようにしましょう。
1-2.時間帯に関係なく干せる
部屋干しは時間帯を気にせずに洗濯物を干すことができます。例えば朝は忙しくて洗濯をする時間がなかったり、帰る時間が遅くて外に干しっぱなしにできない人でも、部屋干しなら自分の都合に合わせたタイミングで洗濯をすることができます。
1-3.花粉や黄砂などの付着を防げる
時期や地域によっては、外に干すと花粉や黄砂などが衣服についてしまうことがあります。アレルギーの原因となる花粉や黄砂は、なるべく家に持ち込みたくないもの。部屋干しをすることで、花粉や黄砂などの付着を防ぐことができるでしょう。
1-4.衣類の傷みを防げる
実は意外と知られていないメリットが「服が傷みにくい」というもの。天日干しで服にあたる紫外線は繊維にダメージを与えて「色あせ」や「日焼け」の原因になることがあります。特に黒や紺など濃色の生地や、鮮やかな色の生地は、紫外線による色の変化が起こりやすく、白く色あせやすいので注意が必要です。変色など生地の傷みを防ぎたい衣服は、普段から部屋干しにすると良いでしょう。
2.部屋干しのデメリット
部屋干しには多くの利点がありますが、同時にいくつかのデメリットも存在します。ここでは、部屋干しの際に注意すべき点について詳しく解説します。
2-1.干す場所が必要
部屋干しをする際には、室内に干す場所を確保しなければいけません。部屋干しでは、省スペースの室内干し用のハンガーや、突っ張り棒などを活用しましょう。浴室を使うのもひとつの方法です。洗濯物を室内に干す場合はなるべく「すき間」を開けて干す必要があるため、出来るだけ広めのスペースを確保したいものです。
2-2.乾くまで時間がかかる
部屋干しでは、太陽が当たらなかったり外の風に当てられないため、なかなか乾かないというデメリットがあります。特に梅雨時はただでさえ湿度が高いため、より乾きにくくなるでしょう。
2-3.ニオイが発生しやすい
部屋干し最大のデメリットは、何と言っても「嫌なニオイ」がつきやすいこと。あの生乾きのような嫌なニオイ=【部屋干し臭】は、生地に残った「汚れ」と「湿気」をエサにして増えるモラクセラ菌が原因です。部屋干しは空気の流れが不十分で湿気がこもりやすいため、洗濯物が乾くまでに時間がかかり、その間にモラクセラ菌が繁殖しやすくなるのです。
3.ニオイを防ぐポイント
部屋干しの臭い「嫌なニオイ」を防ぐにはどうしたらいいのでしょうか?
気を付けるべきポイントは
- 汚れをしっかり落とす(洗濯)
- 早く乾かす(乾燥)
このふたつです。早速具体的に説明していきましょう。
3-1.汚れをしっかり落とす(洗濯)
お風呂の残り湯を使わない
お風呂の残り湯には、皮脂や垢などの雑菌が繁殖していることがあり、衣服に新たな菌を付着させてしまう可能性があります。部屋干しの時は、お風呂の残り湯の使用はなるべく避ける方が良いでしょう。
どうしても使用したい場合は、なるべく温度の高い状態のものを使用し、すすぎには水道水を使用してください。また入浴剤が入っていると、入浴剤の成分により衣服が変色することもあるため、使用は避けるのがベストです。
洗濯物を詰め込み過ぎない
洗濯機を回す際に洗濯物を詰めこみ過ぎると、水や洗剤が行き渡りにくく、汚れがしっかり落ちないことがあります。ワイシャツを洗う場合は「1つのネットに1枚のシャツ」がおすすめです。
部屋干し専用洗剤を使う
最近は”部屋干し臭を防止する洗剤”も販売されていますので、そのような洗剤を使ってみるのもよいかもしれません。
部屋干し用の洗剤は、通常の洗剤と比べて除菌効果や抗菌効果のある成分が含まれており、洗濯物に雑菌が繁殖するのを防ぐ効果があります。ただ、商品によっては漂白剤の成分が含まれていることもありますので、その場合は色落ちしやすい衣服は避けるなど、用法を守って使用しましょう。また肌の弱い方や小さな子供さんがいる場合は、肌荒れにつながることもありますので注意してください。
3-2.早く乾かす(乾燥)
洗濯後はすぐに干す
洗濯が終わっているのに、つい洗濯機の中に放置・・・これは絶対にダメ!とにかく少しでも早く洗濯機から出して干しましょう。湿気が嫌なニオイの原因であるモラクセラ菌を増殖させるため、とにかくなるべくすみやかに乾かすことが大切です。洗濯後は洗濯機が停止したらすぐに洗濯物を取り出して干すことが重要です。
洗濯物同士のすきまをあけて干す
部屋干しの嫌なニオイの大きな原因は「風通しの悪さ」です。風通しが悪いことで乾くのが遅くなったり、乾き方にムラができたりして部屋干し臭が発生してしまいます。洗濯物を干す際には、衣類同士を密着させず、なるべく間隔を空けてすきまを作って干しましょう。
風を送る
すき間をあけて干した洗濯物にサーキュレーターや扇風機で風を送ると、更に乾きやすくなり、ニオイの発生を防げます。その際はなるべく下側から風を当てるのが良いでしょう。また、湿気を減らすためにエアコンの除湿機能を使うのもニオイ対策には有効です。冬は暖房でも効果があります。
4.部屋干しに失敗した時の対処方法
部屋干しに失敗してニオイが発生してしまったら、まずは洗い直しましょう。ニオイがある=菌が増えているということ。更に増えてしまう前に、なるべく早めに洗い直すことが大切です。
洗い直してもあまりニオイが落ちない場合は、洋服を再度洗濯したあとに乾燥機かアイロンをかけてみましょう。熱により殺菌し、ニオイを抑えることができます。
それでも落ちない場合は「酸素系漂白剤」や「重曹」を使用してみるのも効果的です。ただ、場合によっては衣類の色が落ちたり変色する場合もあるため、用量・用法を守り、様子を見ながら使用しましょう。
※塩素系漂白剤は絶対に使用しないでください。
5.部屋干しに向いているシャツの選び方
ワイシャツは、洗濯と乾燥方法に気を付けるだけでなく”部屋干しに向いているシャツ”を選んで購入することで更に嫌なニオイを防ぎやすくなります。
部屋干しに向いているワイシャツとは、ずばり「吸水速乾」機能のあるシャツ。(「吸汗速乾」ともいいます。)「吸水速乾」シャツは、夏は汗をすぐに吸い取って乾かすのでシャツが肌に貼りつきにくく、冬はコートの中でかいた汗が乾きやすいので体が冷えにくく、年間通して快適なのが特徴です。そしてこの特徴が洗濯の時にも役に立つのです。
吸水性が高い=洗濯液や洗濯水を吸収しやすい=「汚れが落ちやすい」
速乾性が高い=「早く乾く」
このため部屋干しの嫌なニオイの原因となるモラクセラ菌が増えにくく、「吸水速乾シャツ」は「部屋干し臭が発生しにくいシャツ」と言えます。
6.まとめ
部屋干しは嫌なニオイが心配という方も多いですが、「汚れをしっかり落とす」「早く乾燥させる」というこの2点に気を付けるだけで、不快なニオイは回避することができます。正しい部屋干しのコツをマスターして、憂鬱な梅雨の時期を乗り切りましょう!